地域と連携し、地域の人々の幸せ(Well-being)を
実現するための多彩な学び
長野大学社会福祉学部には、一人ひとりが幸福で肉体的・精神的・社会的すべてにおいて満たされた状態「Well-being」を追求するさまざまな学びがあります。ゼミ単位で学外の団体とつながり、地域協働で行う活動も多岐にわたって行われています。
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対人支援技術を磨く
地域の児童を対象とした
GSST(グループソーシャルスキルトレーニング)に支援者・指導者として参加しています。 -
新たな福祉の形を創る
長野市の就労継続支援B型事業所である洋菓子店でフィールドワークを実施。働く人々の現状を探ります。
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地域コミュニティで学ぶ
上田市新田地域において地域住民を対象としたコミュニティづくりのための調査を行い、地域の課題を把握します。
福祉コミュニティを築ける力を身につける地域協働型教育
現場との協働による
専門性の向上に向けた研修

教授 丹野 傑史
発達障害のある子どもが
よりよく生きられる地域づくりに向けて
GSSTは児童の学習の場であると同時に、地域の特別支援学級、養護学校、特別支援教育に関心のある教員の実地研修の場としても機能しています。2024年度から本学を会場に行っており、ゼミ生は単なる支援スタッフではなく協働者として取り組んでいます。教員として子どもに関わる際に大切なことや授業の組み立て、自立活動の在り方についても考えています。

社会福祉学部 4年 鈴木 麻美果さん (山梨県韮崎高等学校出身)
GSSTの活動を通して
地域の特別支援教育に貢献
GSST(グループソーシャルスキルトレーニング)は、発達障害などを抱え学校生活を苦手に感じている小学生を対象に、遊びのなかで交流や協力を学ぶ場として小学校の時間外に行っています。私たちゼミ生も一緒にゲームの作戦を考えたり、応援し合ったりして、コミュニケーションの学びをその場で体感しています。私は将来、特別支援学校小学部の教員をめざしています。児童にとって成功体験はもちろん重要ですが、失敗から学べることもあり、その対象法をともに考えていくのが教員であると、この活動を通じて知ることができました。これからの教育現場にGSSTの効果や方法を広く伝えていきたいです。

障害者福祉とインクルーシブな環境

准教授 相馬 大祐
社会を変える力を持つ「インクルーシブ」の
概念をみんなで考える
あらゆる多様性を認めすべての人が共生できる「インクルーシブな環境」について定義を考えます。ゼミ活動では、教育以外の場として県内の障害者が働く喫茶店やインクルーシブ公園において、グループでのフィールドワークを行います。自主的に、楽しみながら調べ、行動し、考察する力を身につけ、4年生ではその過程をひとりで行う卒業研究に挑戦してもらいます。

社会福祉学部 4年 太田 駿さん (滋賀県草津東高等学校出身)
利用者の方々から聞けた生の声が
大きな学びに
障害や障害者の共生をテーマに、その環境づくりについて掘り下げたいと思い、相馬ゼミで学んでいます。プロジェクトでは、就労継続支援B型事業所である洋菓子店「ぐーと」を訪ね、そこで働く利用者の方、事業所の方それぞれにお話をうかがいました。生の声が聞けただけでも大きな学びでしたが、特に印象的だったのは、利用者の方々の日々の感情や悩みは私たちと変わらないものばかりということです。障害者は社会のなかで特別扱いされやすいという認識を改めるきっかけにもなりました。今後も、これからの福祉においてどんなことが求められるのか、ゼミ活動を通して考えていきたいと思います。
新田自治会総合的生活
支援拠点事業

教授 矢野 亮
社会調査法を理解・修得し、得られた
結果をもとに社会を構想する力を養う
「人口減少時代の地域課題と支援策」をテーマに、地域やコミュニティの課題の把握方法として社会調査法について学びます。人口減少という変動によってどのような福祉課題や社会問題が生じるのかを分析し、住民や専門職と共有しつつ解決策を探究します。各種制度や政策についての構想・立案を通して、課題解決策について考える力を身につけていきます。

社会福祉学部 4年 西田 瑶子さん (富山県高岡南高等学校出身)
地域のニーズを把握し、
課題解決の方法を探る
2026年度開館予定の上田市新田地域の自治会館をベースに、地域の新しいコミュニティづくりについて考えています。過疎地域の人口流出を食い止めるには何が必要かを探るため、地域住民の方々にアンケート調査とワークショップを実施しました。地域の方々と交流し意見交換することで、一歩踏み込んだ課題についても考察することができました。参加者の方から「学生がいると元気が出る」と言われたことから、私たちが加わることでより話し合いが活発になり、参加しやすい雰囲気づくりができればいいと思います。

子ども虐待の予防と支援

准教授 井上 景
子ども虐待が生じるその背景を見抜き
分析したうえで課題にアプローチ
これまでの我が国の子ども虐待の政策は、防止する観点で進められてきました。しかし、予防を軸に支援を考えることに回帰すべきという立場で、このテーマを設定しています。子ども虐待は、複雑に絡み合う関係性や要因によって生じるため、そのメカニズムを正しく理解することが不可欠です。ゼミ生には、これらの現象を発生の背景から分析し、社会構造上の課題にアプローチすることで、解決策を提案できる力を養い、成長してほしいと考えています。

社会福祉学部 4年 勝又 脩吾さん (長野県飯田風越高等学校出身)
福祉の制度や支援への認知を広め
誰もが生きやすい社会に
子どもへの虐待事件をもとに、児童福祉の制度やその成り立ちの歴史と比較し、国の対応や支援の仕組み、社会の認知といった観点から、子ども虐待の予防や対応に関する課題を考察しています。子ども虐待は社会全体で取り組むことが重要であり、さらに相談・支援に関する専門性など、大学の学びで得たことを、将来社会に出た時に広く働きかけていきたいです。
学びの魅力とは?
実習で児童との面談や会議など実際の現場に関わらせてもらい、その大変さや、どんな課題があるかなどを知ることができました。
日本子ども虐待防止学会にて、ゼミ生がパネルを使って調査研究を報告しました。

虐待予防に関するチラシ作成について、うえだみなみ乳児院の職員の方に相談・助言を受けました。

自閉スペクトラム症児の共同注意、
情動調整の発達支援

准教授 青木 雄一
特別支援教育における地域貢献と学生の実際的な学びを結びつけた研究活動
自閉スペクトラム症の児童を対象に、他者と同じものに注意を向けて会話したり、自分の気持ちを調整したりする力をどのように育んでいくか、実践的な支援方法を研究しています。ゼミでは私の研究テーマに沿った内容で、学生とともに地域の学校に出向いて実態を把握しています。通常学級に在籍する、特別支援教育のニーズがある児童に対する支援の課題はまだまだ多く、特別支援教育が専門ではない担任の先生とゼミ生が協働することで、地域貢献と学びの場の両立となることをめざしています。

社会福祉学部 4年 渡邊 輝さん (山梨県甲府昭和高等学校出身)
子どもたちのよりよい毎日のために
さらに研究を進めたい
自閉スペクトラム症児の適切な援助要請をテーマに、地域の小学校で学習支援ボランティアとして勉強を教えながら、対象児への支援方法を考えています。通常学級はもちろん、特別支援学級の児童とうまくコミュニケーションが取れた時はとてもうれしく、子どもたちの学校生活がよりよいものになるよう、さらに研究を頑張っていきたいです。
学びの魅力とは?
長野大学は地域とのつながりが強いため、実習やボランティアで地域に貢献しながら学びを深められることが大きな魅力です。

貧困・生活困窮者の生活と
社会福祉制度・政策研究

教授 鈴木 忠義
貧困の多様な背景と実態を知り
現代社会が抱える課題、政策を考える
貧困・生活困窮者に関する文献・資料を読み、貧困世帯の置かれている状況について考察します。各自がテーマを設定し、現状分析、レポートの作成、グループ討議等学外に向けた成果発表を行っています。貧困とは、経済的な制約のために医療や教育が受けられないなど、多様な問題につながっています。社会保障や社会福祉の問題は他人事ではなく、自分自身の生活と結びついていることを理解し、そのうえで何ができるかを考えられるように成長してほしいと思っています。

社会福祉学部 4年 榮 里咲さん (長野県豊科高等学校出身)
現代の政策の問題点から
私たちが今できることを探る
ヤングケアラーや貧困の連鎖など児童福祉の分野に興味があり、ゼミでは子どもの体験格差について、貧困の連鎖との関係性や既存の社会資源とつながりにくい現状などから学びを深めています。私は長野県の実態調査を参考に現状分析を行い、改善策を考えています。将来はこの経験を生かした仕事に就き、地域に貢献していきたいです。
学びの魅力とは?
仲間の考えを聞き討論することで、新しい気づきがあることです。協力して学びを深めることの楽しさと重要性を感じています。

適応的な感情体験に関する一連の研究

准教授 平久江 薫
心の幸せが感じられる社会を
心理学の側面から探究
多くの人々が心の幸せを感じられる社会にはどのようなことが重要になるかを臨床心理学的に探究します。メンタルヘルスの向上に寄与する「マインドフルネスストレス低減プログラム」の実践をベースに、感情の体験様式を検討しています。他者の心を理解し働きかけるには、逆説的ですが、まずは自分の心への気づきと深い理解が必要になります。対人援助職をめざす学生には、自分の心に優しく向き合う習慣をつけることで、思いやりを持って活動できる人になってほしいと思っています。

社会福祉学部 4年 百瀬 結さん (長野県上田高等学校出身)
自分自身の性格を見つめ直したことで
ポジティブに捉えられるように
心理学の側面から自らの性格を考えた時に「完全主義」ではないかと意識するようになり、これをテーマに研究しています。日常生活で自分自身が感じる疑問を大切にすることで、物事を冷静に、明るく捉えられ、論理的な思考ができるようになりました。また他者への理解が深まったことも自分自身の成長につながっていると感じます。
学びの魅力とは?
心理学では、相手に対しても自分に対してもきちんと悩むことに意味があると思います。気づきを得ることの大切さを実感しています。
