
うえだ人材共創スクエアでは、地域の企業と長野大学の教員・学生が交わり、これからの地域課題や人材育成の可能性をともに考える場として「交流フォーラム」を定期開催しています。
第3回となる今回は、2026年4月開設予定の「共創情報科学部」より、環境コースと知能コースの教員が登壇し、自身の研究内容や地域企業との共創の可能性について語りました。
■ 開催概要
テーマ:企業活動と自然資本/センシング技術とAIで拓く未来のものづくり
開催日:令和7(2025)年10月21日(火) 13:15〜15:55
会場:長野大学9号館 301・302教室
■講演
講演①
「企業活動と自然資本:リスクと機会」
講師:角田裕志先生・永山滋也先生・藤田智郁先生・満尾世志人先生(共創情報科学部 環境コース)
カーボンニュートラルや30by30、ネイチャーポジティブといった世界的潮流のなかで、企業が自然資本をどのように捉え、持続可能な活動へつなげていくかが問われています。
4名の先生方からは、環境科学分野の研究紹介とともに、地域企業と連携して自然資本の評価や取組を進めていく展望が語られました。
講演②
「センシング技術とAIで拓く、未来のものづくり」
講師:矢島正男先生(共創情報科学部 知能コース 教授)
矢島先生は、製造現場での40年以上にわたる経験をもとに、センサーや組込み技術を活用した生産設備開発の事例を紹介。
さらに、IoTデバイスやAI技術を組み合わせたスマートものづくりや、ミニマルファブによるオリジナルデバイス開発など、地域企業とともに進める次世代のものづくりの可能性について展望を示しました。





■ 参加者の声(一部抜粋)
「環境の方は(企業活動において)直接的な利益になるのは難しいというのが今までの感覚です。
SDGSだからやらなければいけない、大手がやるからやらなければいけない・・・
この部分をブレイクスルーするようになっていかないと、本当の意味で環境のことを考えていくようにはなっていかないと思います。そういうところを新しい学部で考えていくようになればいいと思います。」
「ミニマルファブをつかって、5億円くらいで自作の半導体デバイスが作れるという話がありましたが、
中小企業にとって新しい展開ができると思いました」
(学生の参加者)
「今回これに参加したのは、将来コンサルタントを目指していて、それにあたって企業のかたの生の声を聴きたいと思って参加しました。環境については、どんな企業であっても何か取り組めることはあると思いました。日本の多くを占める中小企業が環境について取り組めると、よりよいと思いました。」


■ まとめ
今回のフォーラムでは、「自然資本」と「スマートものづくり」という異なる切り口から、地域産業が未来に向けて取り組むべきテーマを共有する場となりました。
うえだ人材共創スクエアでは、今後も産学がともに学び、共に創る場づくりを続けていきます。
主催: 公立大学法人長野大学・うえだ人材共創スクエア
お問い合わせ: usqr@nagano.ac.jp
URL:https://sites.google.com/nagano.ac.jp/ueda-square