水鳥の生息環境を整えるための浮島の設置(2024.6.9)
高橋一秋ゼミ(里山再生学ゼミ)では、水鳥の生息環境を整えるために、ヒメガマとヨシを植え付けた浮島を手洗池(上田市・塩田平)というため池に設置しました。
上田市は年間降水量が900mm程度の少雨地域です。そのため、上田市の塩田平には、古くから多くのため池が造成され、稲作が行われてきました。
これらのため池と水田が広がる塩田平は、環境省の「生物多様性保全上重要な里地里山」の一つに選定されています。
これまで高橋一秋ゼミ(里山再生学ゼミ)の学生が行ってきた調査・研究から、塩田平のため池が水鳥の生息地(例えば、繁殖地・渡りの中継地・越冬地)として重要な役割を果たしていることが分かってきました。
また、ため池の岸辺にある植生帯が水鳥の繁殖場所として利用されていることも分かってきました。
これらの調査・研究の結果は、可動式看板「舌喰池で観察される鳥類」にまとめられています。
しかし、コンクリートによる護岸工事が進められることによって、植生帯が失われているのも事実です。
そこで、ゼミ生の一人が「水鳥の生息環境を整えるため浮島を設置する提案」を考えました。
この提案は、「森・川・里の恵みクリエイター養成講座」のⅡ種資格の小論文としてまとめられました。
さらに、この提案に基づいて浮島設置の計画が立てられ、今回、Ⅰ種資格の実技試験として、実際に浮島を設置しました。
今後、「森・川・里の恵みクリエイターⅡ種・Ⅰ種資格」を取得するために、審査を受ける予定です。
ヒメガマの採集
ヨシの採集
採集したヒメガマとヨシ
昨年設置した浮島
浮島の中に水鳥の巣あるいはねぐらを発見
新たに設置する浮島
ヒメガマを植え付けた浮島
ヨシを植え付けた浮島
ヒメガマの浮島を連結
さらにヨシの浮島を連結
浮島の中にアマガエルを発見
余ったヒメガマとヨシを岸辺へ植栽
新たな浮島の完成!
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