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高橋一秋ゼミ(里山再生学ゼミ)の学会発表・論文掲載報告(2024年度)

  • 環境ツーリズム学部

里山再生学ゼミ(高橋一秋ゼミ)とは

研究テーマ:里地里山を生息・生育地とする動植物の生態を解き明かし、生態系サービスを地域に活かす

里山再生学ゼミ(高橋一秋ゼミ)では、生態学の視点から、里地里山を生息・生育地とする動植物の生態を解き明かし、生物多様性の保全や再生に寄与する研究を行っています。また、里地里山の生態系サービスを地域社会の持続的発展に役立てるためのアイデアを産み出し、それを具現化するための手法の開発と実践を目指します。これらの研究成果を活用して、環境教育学の視点から、環境問題の解決に役立つ環境教育プログラムやESD(持続可能な開発のための教育Education for Sustainable Development)プログラムの開発と実践にも取り組んでいます。

2026年4月から、環境ツーリズム学部と企業情報学部の再編による「地域経営学部(仮称)」が開設予定です。それに伴って、里山再生学ゼミ(高橋一秋ゼミ)は「地域経営学部(仮称)、地域サステイナビリティコース・環境ツーリズム領域」に移ります。研究テーマは変わることなく継続し、これまで以上に、新たな価値を創造しつつ、サステイナブルな(持続可能な)地域社会の実現を目指します。

構想中であるため、変更となる場合があります。

詳細は:高橋一秋&里山再生学ゼミのWebsite

2024年度の学会発表・論文掲載報告

2024年度は、以下の研究テーマで、里山再生学ゼミの学生が学会発表を行いました。また、卒業論文をブラッシュアップしたものが長野大学紀要に掲載されました。

学会発表

8月31日(土)~9月1日(日)に開催された「第35回 日本環境教育学会大会」で研究成果をポスター発表しました。

1.木育教室「地域材でつくろう」の開発・実施・評価
福田らら・野中皓世・高橋一秋(長野大学環境ツーリズム学部)

<目的>
3つの木育教材キット「たたいてトントン」「つなげてドンドン」「自由自在くん」のねらいをそれぞれ設定した上で、木育教室「地域材でつくろう」を実施し、その学習成果を評価する。

発表の様子(江戸川大学)

ポスターと木育作品の前で記念撮影

詳細は:
「第35回 日本環境教育学会大会」で研究成果をポスター発表
関連ページ:
2月10日(土)信州上田学「学びの成果発表会」(動画)
木育教材「地域材でつくろう」(PDF)

論文掲載

卒業論文をブラッシュアップしたものが「長野大学紀要」の46巻2号に掲載されました。
1.大西春帆・藏田大和・高橋一秋(2024)木育教室「丈夫で、津波に強い木は、重い木と軽い木のどっち?」の開発・実施・評価.長野大学紀要 46(2): 13-44.

<目的>
海岸防災林の再生事業を対象に、その育成過程で排出されるであろう、多様な広葉樹の木材としての特性を学ぶことをねらいとした木製教材を開発する。次に、その教材の1部を使用し、海岸防災林の主要樹種であるクロマツと宮城県の適正樹種として選ばれたコナラの木材としての丈夫さを学ぶことをねらいとした木育プログラムを開発する。その開発した木育プログラムを小学校児童を対象に実施し、その学習成果を評価する。

論文のダウンロード:
大西ら(2024)論文
関連ページ:
木育教室「海岸防災林を植栽されたクロマツ・コナラの「木材としての特徴」を学ぶ」

【学会発表】
本研究の成果は、2023年8月26日(土)~27日(日)に開催された「第34回 日本環境教育学会大会」(鳥取大学)と2024年3月8日(土)~11日(日)に開催された「第135回 日本森林学会大会」(東京農業大学)でポスター発表しました。

ポスターの閲覧:
大西ら(2024)ポスター
関連ページ: 
「第34回 日本環境教育学会大会」で研究成果をポスター発表
「第135回 日本森林学会大会」で研究成果をポスター発表

開発した木育教材「ドングリ」

ドングリを持ち、重さを比べる

2.藏田大和・大西春帆・高橋一秋(2024)木育教室「重い木と軽い木で鍵盤を作った木琴は、どのように音が違うのか?」の開発・実施・評価.長野大学紀要 46(2): 45-74.

<目的>
鍵盤を叩いた時の音階や音色とその鍵盤の樹種との関係を学ぶことをねらいとし、身近な里山に見られる広葉樹と針葉樹の木材から鍵盤を作製した木製教材「木琴」を開発する。次に、その木製教材を活用して、木材の性質の一つである重さが樹種によって異なること、その重さの違いによって鍵盤を叩いた時の音階が変化することを学ぶことをねらいとした木育プログラムを開発する。その開発した木育プログラムを小学校児童を対象に実施し、その学習成果を評価する。

論文のダウンロード:
藏田ら(2024)論文
関連ページ:
木育教室「海岸防災林を植栽されたクロマツ・コナラの「木材としての特徴」を学ぶ」

【学会発表】
本研究の成果は、2023年8月26日(土)~27日(日)に開催された「第34回 日本環境教育学会大会」(鳥取大学)でポスター発表しました。
ポスターの閲覧:
藏田ら(2024)ポスター
関連ページ:
「第34回 日本環境教育学会大会」で研究成果をポスター発表

開発した木育教材「木琴」

木琴を叩き、音を聴き比べる

3.野原那月・須藤翔大・高橋一秋(2024)浅間山におけるツツジ科小低木3種をめぐる花粉媒介者の推定と評価.長野大学紀要 46(3): 49-66.

<目的>
本研究では、クロマメノキ、コケモモ、シラタマノキの3種を対象に、それらの花に訪れるハチ類、アブ類、アリ類の体に付着している花粉の種類をDNAメタバーコーディングで同定し、各昆虫種が運ぶ全植物種の花粉量と、各ツツジ科小低木種の花粉量を把握する。

論文のダウンロード:
野原・高橋(2024)論文

クロマメノキの花に訪れる昆虫の調査

コケモモの花

4.三枝広樹・高橋一秋(2024)長野県上田市の塩田平ため池群における水鳥の繁殖.長野大学紀要 46(3): 67-84.

<目的>
ため池を繁殖地として利用する水鳥、水生植物を主体とする植生の群落タイプや面積が水鳥の繁殖に及ぼす影響、水位変動が水鳥の繁殖に及ぼす影響について明らかにする。

論文のダウンロード:
三枝・高橋(2024)論文

ため池を利用する水鳥の調査

バンの親子

関連ページ:
可動式看板「舌喰池で観察される鳥類」
エコツーリズム可動式看板「塩田平・ため池の生き物がたり」が完成:現・元環境ツーリズム学部教員による共同研究

関連リンク

教員紹介

教授

高橋 一秋

タカハシ カズアキ

所属

環境ツーリズム学部