水田は重要な食糧生産の場であるだけでなく、里山を構成する環境の一つとして絶滅危惧種を含む多くの生物にとっての貴重な生息場を提供してきました。しかしながら、近年は生産様式や社会状況の変化に伴いその環境は大きく変化しています。特に傾斜地に作られる棚田は、文化的・景観的価値は広く認識されつつある一方で、その地形的特性からいわゆる条件不利地として耕作放棄が顕著に進行しています。
環境ツーリズム学部の満尾ゼミでは、棚田景観の生態学的評価や持続可能な維持管理方策などについて調査研究を進めています。上田市殿域地区に位置する稲倉の棚田には、約780枚の水田に加えて耕作放棄地を利用したビオトープも造成されています。10月11日には、2年生がゼミで練り上げた研究計画を基に、ビオトープにおける生物相調査を実施ししました。今年度は春の作業時にビオトープで過剰に繁茂した植物を除去しており、今回はその効果検証のための調査です。
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教員紹介
教授
満尾 世志人
ミツオ ヨシト
所属
環境ツーリズム学部