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能登半島の被災地で段ボールを使った支援活動(能登町での活動)

  • 社会福祉学部
【2024.9.11】
社会福祉学部 繁成 剛
 9月7日から9日にかけて、能登半島地震で大きな被害を受けた能登町と輪島市で支援活動を行ってきました。参加したのは社会福祉学部の1年生5名と教員の繁成、企業情報学部の石川先生の合計7名です。7日に大学のワゴン車で能登町にある青年海外協力協会(JOCA)のベースまで移動しました。ここは全国からJOCAの関係者や地域のボランティアが集まり、能登町の健康福祉課と社会福祉協議会と連携して、被災した住民の安否確認や健康管理などを1月の地震直後から行っています。

 古民家を借りたベースで宿泊させていただき、翌朝、JOCAのスタッフの案内で、最近建設された能登町柳田の仮設住宅を訪問しました。仮設住宅を学生達と1軒ずつ訪問し、強化段ボールで生活に必要な家具を作るワークショップの案内をしました。会場は団地の入り口に建てられた集会所です。さっそく小学生達が5名と幼稚園児1名が会場に現れ、家具を作りたいというので準備していった靴箱を組み立てました。大学で設計した図面を上田市の段ボールメーカーに依頼して部品はすべてカットしていたので、小学生でも簡単に組み立てできます。学生達が補助をして部品の接着とカラー布テープで仕上げる工程をサポートしました。午前中の2時間で靴箱が5台完成しました。

 午後からは80代の女性3名と成人の男性1名、そして午前中に来た子ども達6名が参加して靴箱、テレビ台、学習机を作りました。高齢の皆さんは学生達のサポートを受けながら靴箱を完成させて、しばらく集会所で談笑してから帰宅されました。「工作は久しぶりで楽しかった。家具を揃える余裕がなかったのでとてもありがたい。」という感想が聞かれました。出来上がった靴箱は学生達が玄関まで運びました。子どもたちは午後もパワー全開で、テレビ台5台と学習机5台と椅子1台を作りました。強化ダンボール製遊具「ナッツロール」を持っていき、集会所で子ども達に遊んでもらいました。あまり元気よく遊んだので一部破損してしまいました。

 避難所では子ども達の遊び場や居場所がないので、子どもが集って遊んだり学習をする環境も必要だと感じた支援活動でした。今回も能登町のJOCAのスタッフに避難所の住民の要望を聞いてもらい、ニーズの高かった靴箱とテレビ台を作る準備をしていったので、比較的短時間で避難所に必要な家具を提供できたと思います。参加した学生達も被災地の現状と仮設住宅に避難している住民の声が聴けて、大きな学びになったと思います。現地で協力していただいたJOCAのスタッフに心から感謝いたします。

ワークショップ案内のチラシ

会場となった柳田仮設住宅の集会所

ワークショップで強化段ボールの靴箱とテレビ台と学習机を制作

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