本郷鶏肉の平野社長様、高木様と森ゼミ生
前回のミーティングにおいてフィードバックをいただいたものをさらに検討し、それを報告しています
企業情報学部の森ゼミナールでは、「企業イノベーションプロジェクト」と題して、スタートアッププロジェクト、理論研究、実践研究をもとに、地域企業を中心とした成熟企業の問題解決活動(コンセプトおよび商品・サービスの開発)に取り組んでいます。
2024年度は、プロジェクトのスタートアッププロジェクトとして、本郷鶏肉様(長野県松本市)と協働し、同社の今後の方向性の検討や新商品の企画・開発を中心としたプロジェクトを進めることになりました。4月に2024年度の森ゼミが始動し、ゼミを6つのグループに編成し、この問題解決活動がはじまりました。
同社は、独自な調理技術・製造技術・調味料開発技術をもとに、松本市・塩尻市のソウルフードの山賊焼を中核の商品とし、ミートデリカ商品、中華、チルド、地活のさまざまな商品を展開されています。ここまで森ゼミ生は、企業様との懇談会、企業様への中間発表会、企業様との商品開発などにかかるミーティングを実施してきました。
このミーティングにおける同社よりいただいたフィードバックをもとに、各チームごとに商品案を再検討し、この度、共同での商品開発に向けて試作づくりを進めることになりました。
考案したものをもとに、商品の試作づくりを進めます
訪問日
2024年11月15日
訪問先
有限会社本郷鶏肉(松本市)
訪問先で対応いただいた方
代表取締役社長平野様、開発部髙木様、管理部田島様
訪問したメンバー
森ゼミ生
(スタートアップのメンバー3班のうち、浦田華、村松知紗、三井ゆき菜、宮坂薪輝)
提案報告の概要
前回のミーティングにていただいたフィードバックに対する回答をした。
再検討した点は以下のとおりである。
1)乾燥ふりかけの実現が難しいことに対する提案・改善案
2)コンセプトやターゲットに合った商品名
3)ターゲットに10代の女性を含むか
4)レバーが苦手な人へのアプローチ
これらに対して、以下の提案をした。
1)①乾燥ふりかけの商品を実現する方向と、前回のミーティングにて本郷鶏肉からご提案いただいた②しぐれ煮、2つの方向から再検討した。
①ふりかけの自社工場での製造が難しいとのFBを受け、他企業との協業、業務委託を提案した。
②しぐれ煮と同じような工程を踏み、ターゲットを変更せずに、ターゲットに受け入れられやすいという条件を満たすものを考え、レバーを使ったミートソース「鉄さぽミートソース」を提案した。
どちらの方向性に関してもそれぞれの、商品名、パッケージデザイン、販路、この方向性にするメリットを提案した。
2)①では、レバー嫌いの人に商品名だけで受け入れられないということがないように「鉄分たりてる?」「ふりてつ」を提案した。また、ゼミ生の中では反応が良かった「レバラバラ」も提案した。
②ターゲットに訴求する言葉が入り、レバー嫌いな人にも受け入れてもらえるように「レバー」という言葉を使わない「鉄さぽミートソース」を提案した。
3)商品を実際に買う人たちのことをターゲットとするので、ターゲットの中に10代の女性は含まれない。
4)前回のFBにて、レバーを商品名に入れて前面におすと、レバー嫌いな人が手に取りにくくなるとご意見をいただいたので、商品名にレバーを入れず、鉄分や鉄分不足を前面に出すようにした。
工場見学
3班の発表を受けて、事前に商品づくりに必要になりそうな機械を考えていただき、その機械を中心に工場内を見学した。
試作
本郷鶏肉様がしぐれ煮を想定して必要になりそうな食材を事前に準備してくださった。こちらが新しくミートソースを提案したため、追加でトマトソースも用意してくださった。
私たちが想定している食材、量、工程を実際にやってみて、途中味見をしながら調理した。
試作の後は木村様、高木様、田島様、森ゼミ1班と試食をして意見を交わした。
私たちからは、具材の大きさや、レバーの味が予想と違ったことを話した。
木村様からは試作をすることで見えてくることや出てくる疑問、そこからどのような行動に移していくべきかお話をいただいた。
試作をしたものを食べてみて、今後の検討課題について特定します
同社と共同で試作づくりを行い、森ゼミ生の感想と今後の展望は、以下の通りです。
● 訪問前は、乾燥ふりかけを推し進めていく方向で考えていたが、本郷鶏肉様のご意見やミートソースの試作を経て、ミートソースで進めていく方が良いと感じた。
● 商品化するにはどのような流れで進めていくのか、どのような順番で考えていくのか、実際に一部を経験することで、理論や頭の中だけでは見えてこない気づきや考えるべきこと、予想とは違う手順が見えてきた。
● 今後はどのように商品をターゲットへアプローチしていくか、商品のデザインや配置、内容など様々な視点から考えていきたい。
【以上、森ゼミスタートアップ3班のまとめより】
森ゼミ生は、この試作づくりをもとに、商品のブラッシュアップを進め、商品の中身、コンセプト、販売予測・市場性予測、マーケティングの展開などについてさらに検討し、同社と共同による商品開発を進めていきたいと考えています。
発表、工場見学、試作、試食、意見交換と大変有意義な機会となりました。本郷鶏肉様、ありがとうございました。引き続き、どうぞよろしくお願いします。
関連リンク
教員紹介
教授 / 学部長
森 俊也
モリ シュンヤ
所属
企業情報学部