6/7 上塩尻を見学。タブレットなどで地域を記録、課題発見に活かす
企業情報学部・前川道博課題発見ゼミナールI(1年生ゼミ)は、「Excellent上田プロジェクト」のテーマのもと、上田市上塩尻の地域課題にフォーカスを当て、その課題発見、解決策の導出に向けた探求を進めてきました。7/31、塩尻地区公民館でその成果を発表し、地元の方々と意見交換を行いました。
Excllent上田/上塩尻の課題発見
蚕種製造民家 越屋根に注目する学生
◆Excellent上田プロジェクト長野大学の地元上田市をフィールドに、並外れた地域の資源・歴史的背景に着目し、地域の課題を探求していく学生の課題探求プロジェクトです。2018年度は課題発見ゼミナールⅠ(1年生前川ゼミ)で、Excellentな地域「上塩尻」にフォーカスを当て、地域課題の探求に取り組みました。
◆上塩尻とは
上田市上塩尻。蚕種製造民家が数多く残る。
上田小県(現在のほぼ上田市)は、近代の日本を牽引した主力産業・蚕糸業で栄え「蚕都上田」と呼ばれました。上塩尻はその中でも蚕種製造の中心地となり、近世・近代において藤本善右衛門などの蚕種製造家を輩出した他、地域全体で蚕種製造業を営み、現在でも蚕室造りの民家が数多く残り、独特な歴史景観を形成しています。近年、少子高齢化の波を受け、持続ある地域づくりのために若い学生たちの視点、斬新な提案が地元からも期待されています。
学生たちが捉えた地域課題と解決策の方向性
課題探求は4つのグループに分かれ、それぞれのグループが着目した視点から地域課題を捉え、解決策の導出を試みました。各班のスライド表紙をクリックすると発表資料が参照できます。1班「上塩尻地区 自治体の課題」
2班「上塩尻の歴史的な建物を守るために」
3班「上塩尻お祭り計画提案書~祭りでつながる蚕種の歴史~」
4班「住みやすい地域づくり」
地元上塩尻で探求成果を発表、意見交換
7/31に塩尻地区公民館で学生たちの探求成果を発表し、地元上塩尻の皆さんと意見交換をしました。平日午後の開催にも関わらず11名もの方々にご参加いただき、有意義な意見交換ができました。
上塩尻自治会長の清水洽さんがご挨拶
発表する1班の学生
発表する2班の学生
発表する3班の学生
発表する4班の学生
地元の方からは真摯な意見、質問をいただきました
まとめ・今後に向けて
上塩尻の皆様からはそれぞれに意見・感想をいただき、内容の濃い意見交換ができました。学生たちはまだ若く、上田の見聞もまだ少ない「よそ者」でもありますが、逆にそのことが上塩尻の皆様には新鮮なインパクトとなったようです。学生にとっては自分たちが考えたことが現実に地域の方々に通じるだけの課題発見になっていたことが確認できました。教室の中で考えるだけでは取り組めない探求の実践ができました。今後ともこうした大学・地域交流、異世代交流がお互いにメリットを享受しあえることが大切なものであることが確認できました。いくつかの提案に対しては、かなり実現可能性のある提案と受け止めていただきました。空家をシェアハウスにしたり、高齢者家族のお宅で学生が一緒に暮らす、という案は、今後に向け、具体的な実現に進める方向で検討すべき課題と受け止めていただいたようです。同時に4つの班それぞれの視点から問題を提起したことにより、多様な課題とそれを横断し相互に結び付けて行くことで、否応なしに訪れている少子高齢化社会の課題の解決、上塩尻の古い民家などの資源や価値を活かした地域づくりを現実の課題としてさらに探求し解決に発展させていく方向が見えてきました。
実り多い探求成果発表会・意見交換会となりました。
課題発見で大きく成長した学生たち
ふり返ってみれば高校を卒業していきなり取り組んだ大学の学びが「課題発見・問題解決」でした。わずか4カ月の学びで大きく成長しています。
学生の集合写真(4月)
上田蚕種株式会社にて 上田を探求し課題発見の視野を広げた