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上田城下町を読み解くフィールドワークを実施

  • 地域経営学部

環境ツーリズム学部・講義「観光文化論」(担当教員:横関隆登)では、潜在的な観光資源を見出す能力の修得を目的とし、上田市街地において古地図や最新のデジタル地図を活用しながら城下町に由来する価値を読み解くフィールドワークを実施しております。
今年度の活動において、巡回ルートに含まれる上田温泉「祥園・寿久庵」(以下、寿久庵)の駐車場に設置された古地図の解説板を見学していた折、女将の久保美奈子氏より直接の解説を受けました。
さらに、特別に同館の庭園を見学する機会をいただき、希望する学生には庭で採れた梅の実を持ち帰るための袋が用意されるなど、多大なるご配慮を賜りました。
この予期せぬ見学を通じて、参加した教員および学生一同は美しい庭園の景観を堪能し、当地の城下町としての歴史的背景に対する理解を一層深めるに至りました。

寿久庵の観光文化論的価値

第12回(平成21年度)上田市都市景観賞を受賞した寿久庵は、大正時代の料亭建築を活用した名建築として知られる温泉旅館であり、近代における「蚕都」上田の繁栄を今に伝える重要な近代遺産です。
その一方で、この建築物が立地する敷地は上田藩の城下町を構成した武家屋敷の跡地に由来しており、現在の上田市街地においては稀有となった武家屋敷の面影を留める貴重な庭園空間を形成しています。
特に敷地が接する崖線の縁は外部への眺望に優れており、武家屋敷として利用されていた時代から、その眺望を借景として組み込んだ作庭がなされていたと推測されます。
なお、この崖線は古千曲川の浸食によって形成された河岸段丘であり、寿久庵と上田城はともにこの崖線上に位置するという地理的な共通点を有しています。
上田城が崖線を天然の要害として巧みに利用して築城され、それが城下町の骨格を決定づける自然環境となっているように、寿久庵の立地および空間構成にも、上田城と共通する特異な自然地形を最大限に活用する造形思想を見出すことができます。

使用したツール

・「PC版元禄絵図マッピング」上田市,<https://museum.umic.jp/uedajo/>
・「地理院地図」国土地理院,<https://maps.gsi.go.jp>