「地学標本第2集」をネットに世界初公開
長野大学は長野県蓼科高校で高大連携講座「蓼科学」を実施しています。2020年度は、企業情報学部の前川道博教授の指導・支援により、生徒たちが単元「蓼科学アーカイブをつくろう」の学習を進めています。生徒たちは学校のタブレットや自分のスマホを使い、地域資料のデジタルアーカイブ化に取り組むアクティブラーニング型の授業を進めています。2020年度はコロナ禍のため、6月から授業が再開したものの、当初計画していた「立科町探検隊」は実施が難しいため、もう一つの探求テーマ「保科百助アーカイブ」に取り組んでいます。蓼科実業補習学校(蓼科高校の前身)の初代校長でもある保科百助は、鉱物採集の業績でも知られています。長野県各地をめぐり、鉱物標本「長野県地学標本」を作製しました。今回、生徒たちがデジタルアーカイブ化に取り組んだのは「長野県地学標本第2集」(1908年=明治41年)です。現存する同標本は数が少なく、デジタル化されインターネットに公開されるのは「蓼科学」での取り組みが初めてです。全部で96点の標本が生徒たちのデータ作成により完全にデジタルアーカイブ化されました。それぞれの標本には手書きのラベルが付されており、丹念にメタデータを作成し、鉱物標本の画像とともに記事作成しました。
9月15日の授業は「『地学標本第2集』世界初公開」と題し、生徒各自がそれぞれ作成したアーカイブ記事の再確認をした後、インターネットに公開しました。
蓼科学の授業の様子(ダイジェスト)
「『地学標本第2集』世界初公開」 2020/9/15講師:前川道博(長野大学企業情報学部教授)
授業の様子と鉱物標本
標本データをカテゴリ「地学標本第2集」に集成
生徒たちはスマホで標本を撮影しメタデータも作成
スマホとタブレット併用で調べデータ作成
標本撮影には手慣れたスマホを利用