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教育・研究

AUN長野大学恵みの森再生プロジェクト

AUN長野大学恵みの森再生プロジェクトとは?

AUN長野大学恵みの森再生プロジェクト?森とともに生きる地域社会の未来を拓く

AUN長野大学恵みの森再生プロジェクトとは、2007年4月よりスタートした長野大学が全学を挙げて取り組む森林の価値創出プロジェクトです。長野大学の敷地内にある6.5haの森林「AUN長野大学恵みの森」をフィールドとして、森林の多面的な価値を地域社会と一体となって復元・創出するために、以下の実践的な学際研究を展開します。

・地域社会に残る森林資源、水域資源に関わる伝統文化、知識、技術を記録・保存します。
・森林の自然と地域文化を観光資源として活用する理論と手法についてを研究を行います。
・地域社会と一体となった自然再生、生態系管理、自然資源の持続的利用の理論と手法について研究します。
・バリアフリーな自然観察や自然環境を活用したグループワークなどに森を活用するための研究を行います。
・コンピューターネットワークを通じた自然とのふれあい、バーチャルな自然環境の活用、森をめぐるコミュニケーションの活性化など、環境教育やレクリエーションにおける地域情報化技術の活用について研究を行います。


和楽器ユニットAUNとのコラボレーション!
 2008年12月1日、太鼓、三味線などの和楽器の魅力を生かして日本の伝統文化に根ざした新しい音楽表現を追及するユニット「AUN」とのコラボレーションを開始しました。これは様々なスポーツ選手、アーティスト、企業と連携して木を植える活動をしている「ハートツリープロジェクト」、快適空間の創造を推進する環境系企業「株式会社日比谷アメニス」との連携によって実現したもので、大学とアーティスト、企業が協働して森林環境を保全し、日本の伝統文化を現代に生かすことで森林の新たな価値を創出する、新しい「産・学・アート・コラボレーション」の試みです。AUNとのコラボレーションを通じて、長野大学は「AUN長野大学恵みの森再生プロジェクト」の活動の意義と楽しさを、音楽を通じて全国に発信し、環境保全と地域社会の持続可能な発展への新しいアプローチを提案します。


文部科学省「質の高い大学教育推進プログラム」(教育GP)選定プロジェクト
「森の生態系サービスの活用を学ぶ環境教育」との連携

 AUN長野大学恵みの森では、長野大学による文部科学省「質の高い大学教育推進プログラム」(教育GP)選定プロジェクト「森林の生態系サービスを学ぶ環境教育」が実施されています。AUN長野大学恵みの森再生プロジェクトは、森林の新しい価値を創出するための基礎研究を推進し、教育GPプロジェクトをサポートしていきます。

AUN長野大学恵みの森

落葉広葉樹林の恵みを生かす森
 クヌギやコナラなどの落葉広葉樹が優占する森です。伝統的な里山利用において、落葉広葉樹は重要な役割を果たしてきました。たとえば、クヌギを利用した炭焼き、薪、シイタケ栽培、どんぐりの利用や、キノコ、山菜(タラの芽、コシアブラ)、果実(アケビ、ヤマブドウ)、そして、落葉広葉樹の落ち葉を使った堆肥づくりなどです。「落葉広葉樹林の恵みを生かす森」では、これらの伝統的資源利用のあり方と人と自然の関係を現代のニーズに合った形で紡ぎ直す方法について主に研究します。

アカマツ林の価値を見直す森
 針葉樹であるアカマツは森林の遷移の初期段階にあたります。この森では、アカマツ林を有効に活用しながら、生態系を管理して落葉広葉樹林へと遷移させていく技術を研究します。また、アカマツは、建築用材、高級家具用材を生産、肥え松を燃やした高級墨の生産、松脂のろうそくなど、古くから様々な利用がなされてきました。このようなアカマツの利用法について伝統的な利活用の手法について調べます。

生き物と遊ぶ森
 この森では、昆虫採集やバードウォッチングなどの生き物を楽しむレクリエーション、観光、果樹などの栽培などを通じて、森林のさまざまな楽しみ方について研究開発を行います。また、障害を持つ人のための自然体験の手法の開発を行い、自然と触れ合う機会を地域社会の子どもたち、若い世代、親子、学生に提供することで、森の自然を楽しむ考え方と方法を伝えます。

草原
 ススキなどの草本類が優占する場所です。森林から草原へと植物の種類が変化することで生まれる移行帯が存在することで、森林環境はより複雑となり、生物多様性は豊かなになります。また、草原には森林生態系とは異なる独自の草原生態系が築かれます。AUN長野大学恵みの森の草原では、里山生態系における草原の役割について研究を行います。

水辺
 長野大学の立地する塩田平はため池の町です。ため池や水田、それらを結ぶ水路は、たくさんの生き物をはぐくみ、農作業や水遊び、魚とりを通じて、人々の生活と深く結びついてきました。水辺には特有の植物が生育し、たくさんの野生動物が訪れます。AUN長野大学恵みの森にひっそりとたたずむ池では、水辺の生物とふれあうことができる環境を再現し、伝統的な水資源の管理や漁法、川遊びなどを通じて豊かな水辺の価値を復活させるとともに、生物多様性を豊かな森林生態系を再生する手法について調べます。

活動および研究報告

池の流れの創出

概要
長野大学が立地する塩田平は年間の降水量が極めて少ないため(1000mm以下)、古くから農業用のため池を造る文化が根ざした土地です。森林の持つ保水力を利用して、ため池が森林内に造成された箇所も少なくありません。森林内のため池は、トンボやカエルなど水域生態系と陸域生態系を行き来する昆虫や両生類、タヌキやイノシシなど水辺を利用するほ乳類などにより利用されるため、森林生態系における生物多様性の増加に貢献するという役割を担っていると考えられます。
 AUN長野大学恵みの森再生プロジェクトでは、森林生態系の生物多様性の再生・維持ならびに地域の伝統的文化を存続させる手法を開発するために、2008年6月からAUN長野大学恵みの森において、地域の方からノウハウを伺いながら伝統的なため池造成技術を取り入れて、池の造成を開始しています。
 森林内に池が造成されたことで、森林生態系にどのような効果をもたらしたのかを明らかにするために、現在は、池内および周辺の生物相や池の水深・水質の定期的なモニタリングを行っています。

調査報告
池内および周辺の生物相の経時的変化
池造成当初はミズムシやユスリカの幼虫が多く観察されましたが、やがてヤブヤンマのヤゴが優占するようになり、現在はマツモムシとヤブヤンマのヤゴによって池内の生物群集が構成されています。時折、トウキョウダルマガエルも観察することができました。また、夏季にはシカやイノシシの足跡が池周縁で見られるようになり、これらのほ乳類により水辺が利用されていることがうかがえました。そして、畳の原料である湿地性のイグサが池周縁で見られるようになりました。

イベント情報と活動報告

「和楽器でジブリ!!」ON SALE!
「AUN J-Classic Orchestra」第一弾のアルバム「和楽器でジブリ!!」が2008年12月17日にオリオ・レーベルより発売されました。アルバムのジャケットを「AUN長野大学恵みの森」の写真が飾っています。CDの売上の5%が、「AUN長野大学恵みの森」の活動に協賛金として提供され、森林環境の保全と利活用の取り組みに活用されます。
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