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ニュース&トピックス

【社会福祉学部】佐藤俊彦教授がアジア認知症学会において「ベストポスター賞」を受賞

受賞の概要

 2021年11月6日から10日にかけて行われた第15回アジア認知症学会国際学術大会(会場:宮城県仙台市青葉区・仙台国際センター; 国際学術大会ウェブサイト:http://www.congre.co.jp/asad2021/jp/index.html)において、本学社会福祉学部 佐藤俊彦教授が「Improving nighttime sleep problems after a large-scale natural disaster: A one-month follow-up study of participants who attended sleep hygiene education and relaxation training lectures」(訳題:大規模自然災害後の夜間睡眠の改善:睡眠衛生教育とリラクセーション技法に関する授業の効果についての1か月後の追跡研究; 共同研究者:東北大学大学院教育学研究科 安保英勇准教授、江戸川大学社会学部 福田一彦教授)をテーマに発表し、「ベストポスター賞」を受賞しました。同賞は、発表抄録をもとに事前に選抜された研究(Selected posters)の中で、7つの研究部門別に、もっとも優れた内容の発表に対して贈られるものです。佐藤教授の研究は、「行動神経科学と災害医療」部門における受賞研究として、国際的に高い評価を受けました。

受賞した研究内容

 東日本大震災で大きな地震と津波の被害を受けた宮城県の沿岸部を中心に健康教育の活動を行い、一般市民を対象として、睡眠改善を目的とした睡眠衛生教育(睡眠の基礎知識や改善方法に関する教育)およびリラクセーション技法の授業を行いました。この授業への参加者を対象として、1か月後の睡眠の改善の程度を調べた結果、若年(25~40歳)、中年(41~64歳)、高齢(65歳以上)のいずれの群においても、夜間睡眠に関する問題の平均得点が減少しており、睡眠が顕著に改善していたことが示されました。他方で、睡眠の改善効果には年齢による違いが認められ、中年群に比べて、若年および高齢群では、睡眠が改善した人の割合が比較的高かったことを確認しました。今後の課題として、認知症の予防も含めた「サクセスフル・エイジング」(または「生きがいのある健康長寿」)を目指す上では、比較的効果が表れやすい高齢の方々の睡眠を改善する取組みと合わせて、仕事や家庭で重要な役割を担い、多忙ゆえに生活習慣を見直す余裕があまりない中年期の方々にも、睡眠の改善に向けた知識や技法について周知して、まずはできるところから睡眠を改善していただく取組みが重要であると考えられます。

受賞した佐藤俊彦教授のコメント

たいへん光栄なことに、今回の研究発表が、アジア認知症学会の「ベストポスター賞」として表彰いただきました。今回の研究成果は、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県沿岸部での健康教育の取組みを研究の場として、授業にご参加いただいた皆さまを対象とした調査に基づく成果であり、私どもの被災地での心理支援活動および研究活動にご協力くださった皆様、ならびに私どもの調査にご協力くださった参加者の皆様に心より感謝申し上げます。昨年には日本感情心理学会から発表賞をいただき、今回の受賞でも国内外から私どもの研究に関心を寄せていただいていることを、たいへんありがたく思います。これを励みに今後もよりいっそう努力を重ねてまいりたいと存じます。
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