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社会福祉学部4年山口真奈さんが五井平和財団・ユネスコ主催「国際ユース作文コンテスト」の「若者の部」で入選しました

 2014年度五井平和財団・ユネスコ主催の国際ユース作文コンテストにおいて、本学社会福祉学部4年の山口真奈さんが「若者の部」で入選しました。
 本コンテストは、五井平和財団が、平和の文化と持続可能な地域社会を築いていく上で、子どもや若者たちのエネルギーと創造性、自発性を活かすと共に、あらゆる世代の人々が彼らの発想から学び、より良い世界のために何ができるか、それぞれ考え行動することを奨励する目的で、ユネスコと共催で実施しているものです。今年度は「地球市民としての役割」をテーマに募集があり、151ヵ国から合計13,635作品(若者の部は9,229作品)の応募がありました。
 山口さんは入選について「とても光栄に思います。たくさんの人に作品を披露するのは今回が初めてですが、これからも人を笑顔にできる文章を書いていきたいです」と話してくれました。

山口真奈さんの作品 青い呟き (green murmur)

 さて、今からキレイ事を並べよう。
一人の若者が、届かぬ空を見て呟く、底知れぬ海のように青々とした、美しいキレイ事を。

 この世界に完全に正しいものなんて存在しない。そうだ、だって私たちは人間だ。
間違って、間違えて、真実を探して、答えを出して、また間違って・・・
それを繰り返して時代というものを作ってきてくれた。
幸せになりたくて。誰かを幸せにしたくて・・・
 そうでしょう?天国でこの世界を見ている先人さんたち。
それがどんなに悲惨な戦争で、何万もの命を無くした時代だったとしても。私は、それを間違いだったなんて簡単に否定しないよ。
 だって、きっとその戦いには何かの意味があった。
 そして、何よりその時代を全力で生き抜いた人たちが、自分たちや大切なモノのために戦うことを選んだのなら、それを私なんかが簡単に否定なんてできないよ。

 でも、私はね、こう思うんだ。
きっと、人を殺しても幸せにはなれないよ。
笑えないよ、心からは。・・・誰も。

 だからね、自分の考えを他人に押し付けるのも、他人の考えを否定するのも、そもそも間違いだと思うんだ。
 大切なのは、受け入れること。
 世界の、誰かの・・・幸福を考えたのなら、なおさらに。
 ちなみに、ここでいう幸福とは、自分だけの欲望を求めることじゃない。それを踏まえたうえで考えよう。
 受け入れることは簡単じゃない。
 だって、どっちもきっと人を想う優しい気持ちがたくさん詰まっていると思うから。
 だから、話せばいいんだ。
 自分の意見を認めさせる説得ではなく、相手の意見を否定する罵倒でもなく、一緒に第三の意見を考えるための話し合いを。
 それこそ、簡単なことじゃないと思う。それが簡単に出来ていたのなら、何千年もの間、あちらこちらで悲しい出来事なんか起こっていないもの。
 そう、それはとても難しいことだ。

 でも、忘れてはいないかい?
 私たちは、争いばかりに生きてきたわけじゃない。
 いろんな研究をして、いろんな発見をして、たくさんのものを生み出して・・・たくさんの幸せの種を作ってきたことを。それも紛れもない、素敵な事実だ。
 だから、どんなに第三の意見を見つけ出すことが困難でも、出来ないことじゃないと思うんだ。
 人は、今までいろいろなものに挑み、掴んできたものがある。だから、きっとこれは不可能じゃないはずだと思うんだ。

 それから。
 そうだな・・・私が勝手に未来を望むのならば、子ども達が笑っている世界がいいな。
 未来の子ども達の手に、武器はいらない。地位も、権力も、家柄も・・・ただのアクセサリーくらいでいい。
 ただ、その手に持てるだけの小さな幸せを大切にできるよう守れればいい。大人の仕事はそれだけ。優しく抱きしめて、今日あった出来事を話しながらご飯を食べる。少しばかり不器用ならば、ただ手を繋いでいるだけでいい。
 ただ一緒に幸せな時間を過ごすこと以上に、子ども達は何も望んではいないのだから。優しい愛があれば、その手は優しさと勇気に満ちることが出来るんだ。
 その子ども達が、笑顔で自分らしく、優しい人間になろうと必死に生きる。
 そう、私たちと同じ一人の人間として。
 それ以上に、何を贅沢に望むモノがある?



 そう、それでいいんだ。ただ、それだけでいいんだ。
 それこそが、幸せであって、平和ではないのだろうか。