グローバルナビゲーションへ

本文へ

バナーエリアへ

フッターへ




受験生の方へ

片山優美子 教授

社会福祉学部
片山優美子 教授(取材当時准教授)
担当講義:精神福祉の理論と相談援助の展開Ⅲ・Ⅳ、就労支援サービス 他


「人のもつ可能性に着目した支援」を通じて自分自身や利用者の方へじっくり向き合うことをめざす

誰もがなり得る病気だからこそ

 現在、我が国の5大疾病として、これまでのがんや脳卒中・糖尿病・急性心筋梗塞に加えて、新たに精神疾患が含まれました。精神疾患は、誰もがなり得る病気でありながら、早期発見、早期治療が予後を良くすることはあまり知られていません。片山准教授が専門としているのは、そうした精神障害の分野です。障害の有無に関わらず、誰もが夢や希望・やりたいことをもっているからこそ、助けを必要としている人が本当は何をしたいのか、課題や目標をともに考えることが必要であると考えています。

ストレングスモデルのケアマネジメントの汎用性

▲対話型の授業を行う片山准教授

▲対話型の授業を展開し学生の意見を引き出す片山准教授

 片山准教授は、精神疾患の方やその方を取り巻く環境がもっている可能性・関心や願望(ストレングス)に焦点を当てて、より満足のいく生活を送ることができるような支援(ケアマネジメント)について研究しており、地方自治体等での普及活動にも力を入れています。
 また、その研究分野は、精神疾患の方の一般企業への就職支援、患者の退院後の生活環境相談などにも及んでいます。
 ケアマネジメントは、精神障害者に限らず私たち一人ひとりが抱える課題や目標を具体的に考える手法にも適しており、ストレングスモデルのケアマネジメントの幅広い活用についても研究を進めています。

現場経験のある研究者として

 片山准教授は、長野大学社会福祉学部の卒業生です。卒業後は地域にある精神障害をもつ方が通う施設と精神科病院でソーシャルワーカーとして働いた、“現場経験のある研究者”です。現場を知っているからこそ、「研究は現場で役立つものでなければならない。それには利用者が本当は何をしたいのか、課題や目標をともに考える必要がある」と話します。研究者となった今、教員として大学と現場をつなぐパイプ役になるべく、授業やゼミナール活動を通して実践的な指導を意識した授業を展開しています。学生たちがこれらの学びを通してさまざまなことに気づき、ともに考えられるソーシャルワーカーとしてのスキルの修得を片山准教授は期待しています。

片山優美子准教授からのメッセージ

 ストレングスモデルのケアマネジメントは、障害者に限らず私たち一人ひとりが抱える課題や目標を具体的に考える手法にも適しています。学びを通して、自分自身との向き合い方にも応用し、さらにはさまざまなことに興味をもち、それらを調べて報告したり友人と共有したりすることにも意識をしてほしいです。知識を身につけて報告するということは、将来専門職になった際に利用者やその家族などに、専門用語を使わずに分かりやすく説明をすることができることにもつながっていくからです。