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教育・研究

2019年度「信州上田学」授業

2019年9月から12月に開講された「信州上田学」の講義の様子を掲載

第1~3回全受講生共通、第4回以降は選択式で前半2クラス(4回~9回古田・前川)後半2クラス(10回~15回高橋・石川)が同時開講しています。


2019年度オムニバス形式による授業 4クラスに分かれて、信州上田を主体的に学ぶ

4つのクラスに分かれて、ゲスト講師を招いて地域を学び、グループワークなどを通じて信州上田を主体的に学ぶ。

古田睦美教授(環境ツーリズム学部長)による「信州上田学」ガイダンス

4クラスの担当教員紹介(左から)
古田睦美教授クラス「醸造文化とワイン」
前川道博教授クラス「上田探検隊~上田ってどんなまち?」
高橋大輔教授クラス「千曲川の水産および観光資源」
石川義宗准教授クラス「デザインから見る歴史」

【お知らせ】2020年1月11日(土)10:00~12:00 長野大学リブロホールにて、公開講座「信州上田学」グループワーク発表会が開催されます。


各回の講義の様子

第15回12月21日 年表づくり-グループワーク(石川クラス)

【講 師】石川 義宗 准教授 (企業情報学部)
 今日は最後の年表づくりに取り掛かりました。やることがたくさんあったので、チーム内で分担するところや自分たちのもっている情報を共有しあって進めているところなど、それぞれに進めていました。わからないことは先生に聞いたり、ネットで調べたりして、試行錯誤しながら年表を完成させることができました。
 すべての講義を通して、上田市の建築や芸術について多くの学びがあったと思います。それらを学んだうえで、新しい目で魅力を感じてほしい、これからの上田市を発展させてほしい、と感じました。(NI)

グループワークの様子

グループごとに年表づくり

第15回12月21日地域資源の活かし方(高橋クラス グループ発表会)

【講 師】高橋 大輔 教授(環境ツーリズム学部)
  今回は信州上田学の最終回。いままで学んできたことをまとめつつ地域活性化のプランを発表しました。千曲川とのかかわり方や、千曲川の今後の将来像を各班でまとめ、その理想を実現するためにどうすれば良いのかを発表していました。
 信州上田学を学んでいる最中におきた台風19号災害という大きな出来事があったため、学生たちも復興をメインとした企画や、ごみ拾いなど環境整備を行うことを踏まえた企画が多く見られました。どの班も共通して見られたのは“川へのマイナスイメージを変えたい”という強い気持ちでした。そのための工夫は様々であり、千曲川の魅力を詰めたキャラクターづくりやSNSでの共通ハッシュタグを利用した発信方法、そして川と共に成長していくためのアイデアなどが出ていました。
 上田以外の地域から来ている学生も多く、自然や伝統文化などたくさんの魅力ある“上田を知る”ことのできた授業になりました。(HK)

グループ発表の様子

投票でクラス代表発表グループ決定

第14回12月19日工芸でたどる上田地域文化(農民美術・児童自由画)(石川クラス)

【講 師】尾澤 敏春 氏(尾澤木彫美術館館長・農民美術作家)
 今回は、美術館館長の尾澤氏を招いての講義でした。主に山本鼎氏の過去の農民美術や版画のなど、さまざまな芸術のジャンルを話していただきました。上田市に合併する前の神川村であった時代、子供たちへ美術・芸術の自由をどう促したのか。戦争があったとき、厳しい制限の中での農民美術・児童自由画を世の中に知らせたいという気持ちがあったそうです。また、同じ時期の海外の芸術・美術についても教えていただきました。
 また、驚きだったことは、皆さん一度は見たことのあるキリンビールのラベルは、山本氏が彫ったそうです。何十年も前のことですが、とても身近に感じることができました。次にラベルを見るときは、きっと山本鼎を思い出すだろうなと思いました。
 芸術・美術といってもひとつではありません。時代を経てたくさんの難関を乗り越えたからこそ、今の私たちが絵や工芸として自由に表現することができているのだと感じました。(NI)

尾澤敏春氏(尾澤木彫美術館館長・農民美術作家)

講義の様子

第14回12月19日地域資源を用いた地域活性化プランを考えてみよう-グループワーク2(高橋大輔クラス)

【講 師】高橋 大輔 教授(環境ツーリズム学部)
 スライドづくりの留意点を踏まえて、パワーポイントでの発表準備を進めました。先週よりも砕けた雰囲気の中で内容をさらにつめて、パワーポイントを作成していました。
 発表方法について考えている班もあり、一人一言ずつ発言をする班や、少人数が代表となり発表する班など、自分たちがアピールできる方法を模索していました。(HK)

グループワークの進め方を説明(高橋教授)

グループワークの様子

第13回12月12日工芸でたどる上田の地域文化(農民美術)(石川クラス)

【講 師】小笠原 正 氏(上田市立美術館学芸員)
 今回は「農民美術」をテーマに、上田市立美術館学芸員の小笠原正氏から講義していただきました。冒頭、上田市において「児童自由画教育運動」「農民美術運動」を起こした山本鼎の芸術家・教育運動家としての歩みに触れながら、現代では当たり前の「自由に絵を描く」ことが大正時代の児童教育にはなかったことに「模写授業をやめて」と進言したエピソードなどを紹介しつつ、鼎の信念(自分が直接感じたものが尊いとするリアリズムの信念)についても解説していただきました。
 「農民美術」は、昭和の第二次世界大戦を機に農美生産組合が解散状態となり、戦後、上田に農民美術連合会が結成されて後継者育成がなされたものの、100周年を迎えた現在は継承者が絶えようとしている状況にあるそうです。最後に、「農民美術」を伝える取り組みとして、「こっぱ人形」講座*の様子を紹介していただきました。
*上田市立美術館「おとなのアトリエ講座」

小笠原正氏(上田市立美術館学芸員)

6枚組の貴重な資料に見入る学生たち

第13回12月12日地域資源を用いた地域活性化プランを考えてみよう-グループワーク1(高橋大輔クラス)

グループワークの様子

【講 師】高橋 大輔 教授(環境ツーリズム学部)
 今回と次回はグループワークの回です。今日はグループワーク初回のため、まずはアイスブレイクとして、お絵かき絵しりとりを行いました。そこから、メンバー同士の会話が弾み、和気あいあいとした雰囲気のなか、話し合いが始まりました。
 その後、各班で地域の課題と解決策を出し合いました。会話が盛りあがっているグループや各自でじっくり考えてから意見を出すグループなど様々あり、最終回での発表に向けて準備が進んでいます。(HK)

第12回12月5日 観光資源としての千曲川〜千曲川を観光に生かす(高橋大輔クラス)

【講 師】清水卓爾氏(信越放送(株)元放送記者、マルチメディアセンター元所長)、橋詰一夫氏(東京都建設局隅田川築堤修景工事作業所元所長)
 今回は、長年、千曲川に親しみ、その環境や川での営みについて取材してきた清水さんと隅田川の護岸工事など川の環境づくりに携わってきた橋詰さんのお二人にお話いただきました。
 清水さんのパートでは、今年の台風19号が来る前と、来たあとの布下橋付近の千曲川の状況を映像で見せていただきました。土手がごっそりなくなり漂流物や大きな石がごろごろとある現状に驚きました。そのあと40年前に千曲川を特集した映像を見せていただき、その説明の中で千曲川の水産資源や環境は約半世紀前から危機的状況にあったとことを知りました。
 橋詰さんのパートでは、川と人とが触れ合える環境を作ることの大切さについてうかがいました。「川は危険だから」と近寄ることができないように区切るだけではなく、触れ合ってみて危険性を感じとることも重要であるとのことでした。また、川は淀んでいる部分や流れが速い部分、浅瀬など様々な面を持っているべきであり、川の構造を単純化してしまっては魚もすめなくなることがわかりました。
 目先のことにとらわれず、小さなローカルな視点から地域を見つめて考えることが大切ということを学ぶことができたと思います。(HK)

清水卓爾氏(信越放送(株)元放送記者、マルチメディアセンター元所長)

橋詰一夫氏(東京都建設局隅田川築堤修景工事作業所元所長)

質問に答える講師陣

授業終わりに、講師を囲んで

【学生の感想】
・どちらの講師も、思いの根本には川をきれいにし、人と川とが共生していけるようにしていくことがあると感じました。
・自分は小さい頃、川遊びをやっていた。その川は、比較的浅瀬で流れも穏やかだった。千曲川の岸を少し加工して流れ穏やかにしたり、支流の小さい川でそのような場所を作ってみてもいいかなと思った。
・今日の講義でもっと人が来なければいけないと聞き、まずはそのイメージを作る活動をしなければならないと思いました。また、堤防などは作るだけでなく、整備管理していくことをしていかなければならないとも感じました。

第12回12月5日建築でたどる上田の地域文化(擬洋風建築 ゲスト講師編)(石川クラス) 

建物を見ながら、竹内氏の解説に聞き入る学生たち

【講 師】竹内 秀夫 氏(都市・建築工房一級建築士)
 今回は、一級建築士の竹内氏を招いての講義でした。上田市という自分たちの生活している街にある昔ながらの建築に、学生たちも興味津々でした。前回の講義で学んだ上げ下げ窓や下見板張りはもちろんですが、壁や屋根などの細部にも和洋折衷のこだわりがあり、現代でも昔の趣が感じられました。
 登録有形文化財に登録されている建物も多々あり、上田市の素晴らしさを改めて感じることができました。また、約80年以上も前の建物が残されていますが、これだけ原型をとどめているのは、しっかり設計・建設されているというのがわかりました。現役で使われている施設もあるそうで、建築技術の良さに驚きました。
 数々の建物がある中、上田市は特に擬洋風建築が残されています。この先どう残していくか、どのように観光資源として活用いくか、私たち学生が今考えるべき課題だと思いました。(NI)

石川先生(左)から建物紹介、竹内秀夫氏(右)から詳細解説

グループごとに年表作成

第11回11月28日 千曲川の水産資源を活用する地域の取り組み(高橋大輔クラス)

【講 師】西沢 徳雄 氏((有)鯉西代表取締役・上小漁協管理責任者)
 今回は、千曲川の川魚料理で有名な鯉西の社長さんであり、千曲川の漁師でもある西沢氏から昔の千曲川の様子や、漁のやり方、これからの千曲川とのかかわりについて講義いただきました。
 終始笑いの絶えない楽しい雰囲気の中お話をお聞きしました。Mr.千曲川と呼ばれるほど有名だった先代の親父さんの下で、経験を積み重ね、それを伝え、守るために日々努力をされているとのことでした。
 特に驚いたのは、つけば漁の際に、ウグイをおびき寄せるために以前に捕れたウグイを囮に使用しているという点です。魚を捕まえる罠と聞くと小魚などをつみれのように丸めて餌とし、おびき寄せるイメージがあったのですが、このつけば漁ではウグイ自身が発情期に出すにおいを使っておびき寄せ捕まえる方法をとっていました。
 知恵と汗を流して、どう千曲川と向き合うのかを教えていただけた興味深い講義だっと思います。(HK)

西沢徳雄氏((有)鯉西代表取締役)

講義を受けて、質疑応答タイム

【学生の感想】
・千曲川を大切にし、伝統・文化を受け繋いでいくというのは相当の覚悟や気持ちがあるのだなと感じた。千曲川が誇りで、川のため、地域のためという気持ちが大きいと思った。
・川魚の漁は海のない長野県ではもっと注目されるべき貴重な水産業であると思うし、技術や西沢さんの経験は後世に残していかなければいけないと感じた。こうした経験を持った人の話を聞くことは地域を知ることの大きな力になるし、財産だと思う。
・台風19号では損害も大きかったと思いましたが、つけば漁を守るために協力したい。
・千曲川の伝統的な漁を守り、若者にも興味を持ってもらうために、何か新しいアイデアを考えていけたらいいと思った。

第11回11月28日建築でたどる上田の地域文化(擬様式風建築)(石川クラス)

【講 師】石川 義宗 准教授 (企業情報学部)
 今回は最初に上田市の農民美術についてのお話です。現代とは異なった芸術を社会の動きとリンクさせ、現代の美術との違いや農民たちのデザインが変わっていく様子を学びました。
 次に洋風建築についてです。上田市には数々の洋風建築が残っています。下見板張りや上げ下げ窓などが建物に施されています。また住宅は和風、会社や学校などは洋風の建物になっており、和と洋が混ざったライフスタイルはこの時代に生まれました。そして今の私たちの生活まで受け継がれています。
 上田市を地図や資料を見て、今と昔の違いや共通点を知ることができました。また建物や服装など、和洋折衷の魅力も知ることができ、この時代がなければ、今の私たちの生活は、違うものだったのかもしれないと感じました。(NI)
*SA(スチューデント・アシスタント)が講義の様子を紹介します。

豊富な画像資料に見入る学生たち

グループに分かれて、年表づくり開始

第10回11月21日千曲川の水産および観光資源(高橋大輔クラス)

【講 師】箱山 洋 教授(長野大学千曲川流域環境・水産研究所準備室長)
【テーマ】「水産資源学」水産資源管理:千曲川の魚と国際資源を題材に
 高橋クラスの初回は、長野大学の教授であり、現在はウナギやフナの研究している箱山先生に水産資源の管理について講義をしていただきました。
 現在世界的に漁場は乱獲状態にあり、本来枯渇するはずのない生物資源がなくなるという状況になっています。よって、持続可能な資源利用のためのルールを作り、水産資源を管理することが重要です。
 ただセーブをして漁を行わないだけでは魚は増えません。環境や魚の繁殖力など様々な目線から分析をすることが大切だということが分かりました。そしてただゴールを示すだけではなくその道筋を作ることも重要であることが分かりました。(HK)
*SA(スチューデント・アシスタント)が講義の様子を紹介します。

箱山洋教授(長野大学千曲川流域環境・水産研究所準備室長)

授業終わってからの質疑応答

第10回11月21日デザインから見る歴史(石川クラス)

【テーマ】写真でたどる100年前の日本の暮らし 大正から昭和へ
【講 師】石川 義宗 准教授(企画情報学部)
 石川クラスの初回は、写真や映像資料から「大正モダン」「昭和モダン」と言われる当時の生活文化を概観し、社会的背景を学びつつ、現代におけるその意義について考えるという講義でした。
 大衆文化の諸相を通じて、映像資料から読み取れる産業技術の水準や戦前戦後の女性のファッションの変化に映し出される新時代の到来など、当時の暮らしの変遷を伺い知ることができました。

石川義宗先生

次回からの年表づくりグループワークの説明

第9回11月16日 地域資源の活かし方(古田クラス グループ発表会)

【講 師】古田 睦美 教授(環境ツーリズム学部)
 古田クラス最終回は、今まで学んできたことをまとめ、グループ発表を行いました。
 パフォーマンスを多くするチームやフロアーに問いかけながら進めていくチームなど様々、特色ある発表が見られました。
 上田らしさ、地元らしさを前面に出し、それを地域に還元することを目指した企画や上田を知るための工夫を取り上げた企画、地酒、ワインに対する1年生ならではの未成年目線の企画が発表されていました。フロアーからも活発に質問や意見を述べる姿もあり、良い内容になっていたと感じました。(HK)
*古田クラスの授業報告は、企業情報学部4年生HKさんが担当しました。

グループ発表の評価観点を皆で出し合う

発表:チームごとに順番に発表

発表:答えをフロアーに問いかけるチーム

1月公開講座の発表代表チームを投票で選ぶ

第8回11月14日地域資源を用いた地域活性化プランを考えてみよう(古田クラス グループワーク)

古田先生から企画プレゼン大会の説明

【講 師】古田 睦美 教授(環境ツーリズム学部)
 今回はプラン発表のための「妄想ワークショップ」を行いました。今まで見て、聞いてきた地域の課題を出し合い、グループで共有し、解決策を導き出します。
 各グループ様々な課題を出していました。例えば、今までかかわってきたワインや地酒の販売促進や若者に売り出すための工夫、棚田をいかすことや今話題のSDGsを取り入れたことができないのかというものでした。
 その課題をどう解決していくのか。来週の発表が楽しみです。(HK)

「妄想ワークショップ」を始めよう

先輩の企画を参考に学ぶ

グループに分かれて企画を考える

テーマを発表し合う

第7回11月7日「棚田米の酒造りと信州の地酒」(古田クラス)

【講 師】特別講師 石井史郎氏(NPO法人まちもり理事長)、宮島国彦氏(地酒屋宮島経営主)
 今回は、ゲスト講師に地域で活躍されているお二人をお迎えして講義を行っていただきました。
 一人目は、稲倉の棚田を守っている「NPO法人まちもり」の石井史郎さんです。県外出身の石井さんは2015年に上田市地域おこし協力隊として稲倉の棚田に出会い、保全活動を続けています。県外出身だからわかる棚田の価値を地域の人にも見つけてもらいたいとおっしゃっていたのが印象的でした。
 二人目は、長野県の地酒のみを取り扱っている「地酒屋宮島」の宮島国彦さんです。「美味しさ」の感覚は、体調や、飲む環境によって違い、また酔いの耐性にもよるというお話を聞き、お酒を取り扱う難しさがわかりました。日本酒独特の表現、信州の地酒の特徴、飲むこと以外にも遣うお酒(御神酒)に込める日本人、職人の思いも知ることができました。(HK)

石井史郎氏(NPO法人まちもり理事長)

宮島国彦氏(地酒屋宮島経営主)

グループワークで出た質問に答える講師陣

授業終わりに、講師を囲んで

【学生の感想】
 ・他の棚田観光地よりも一歩先を行くアイデアがいくつもあって、その工夫に驚いた。若者世代にできることは何だろうと考えさせられた。まずは実際に訪れることで応援できたらいいなと思った。(石井氏講義)
 ・クイズ形式だったのでとても聞きやすかった。地酒や酒について何の知識ももっていないが大人になったら、知りたいと!思える興味が沸いた。(宮島氏講義)
 ・どちらの方も自分の好きなもののために試行錯誤している姿に感動しました。私にはまだまだ多く時間があり、自分にも地元を盛り上げたいという思いがあります。お二人に負けないように私も奮闘していきたいです。

第6回10月31日 「発酵、醸造の仕組みと人体、自然への影響」(古田クラス)

出川洋介先生(筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所所長 生命環境系准教授)

【講 師】特別講師 出川洋介 氏
(筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所所長 生命環境系准教授)
【タイトル】「菌・発酵・醸造とは」
 今回は、上田市菅平にある筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所という自然豊かな環境の中で、菌学を研究している出川先生からお話をしていただきました。
 「菌」といっても自然界にはおおく存在しており、大きな分類では、真菌類(キノコ、カビ、コウボ)と細菌類(納豆菌、乳酸菌)に分類されます。
 先週のワイン造りの現場ではブドウを絞った後から酵母を入れて発酵させていましたが、「ブドウを絞り瓶詰めして置いておくだけで、ブドウの表面にいる酵母により発酵してワインのようになる」と聞き驚きました。
 「発酵と腐敗は紙一重 人によって見方が変わる」先人の挑戦こそがまだ機能がわかっていない菌たちの働きを解明し、利用して生活を豊かにしていることが分かりました。(HK)

グループワーク後の質疑応答

顕微鏡で菌を覗いて、解説を聞く

第5回10月24日シャトー・メルシャン椀子ワイナリー見学(古田クラス)

小林ワイナリー長と古田クラス受講生

【講 師】特別講師 小林弘憲 氏(シャトー・メルシャン椀子ワイナリー ワイナリー長)
 前回に引き続き、上田市丸子でワインを作っている会社、シャトー・メルシャンの小林氏から、椀子(まりこ)ワイナリーを見学しながら、お話いただきました。
 現地につくと涼しい風が吹き抜ける丘一面にブドウ畑が広がっていました。9月から収穫が始まっており、今月末あたりで収穫が終わる時期だそうで、実際に畑にブドウが成っているところは見られませんでした。
 今回はワイナリーを訪れた見学者が回るツアーと同じルートで説明をしていただきました。目の前で赤ワインのブドウが絞られていく姿や、ワインを循環させている姿はまさに驚きしかありませんでした。樽が置かれた部屋ではアルコール発酵している音を聞いたり、ワインの香りを嗅いだりという体験ができました。
 参加した各自実りの多い体験でした。(HK)

レセプション前 ワイン造りの講義開始

ワイン醸造エリアへ

樽庫に移動 

音や匂いを五感で体験

テイスティングエリア

小林ワイナリー長に質問

テイスティングエリアにて見学終了

第4回10月17日「千曲川ワインバレー構想と信州上田のワイン観光」(古田クラス)

シャトー・メルシャン椀子ワイナリー長 小林弘憲氏

【講 師】特別講師 小林弘憲 氏(シャトー・メルシャン椀子ワイナリー ワイナリー長)
【タイトル】シャトー・メルシャンの哲学~椀子ワイナリーへの思い~
 今回は、上田市丸子でワインを作っている会社、シャトー・メルシャン椀子(まりこ)ワイナリーから小林氏をお迎えしてお話をいただきました。
 「日本ワイン」という国内でブドウを育成、収穫、そして製造を行っているものを取り扱っている椀子ワイナリー。その日本におけるワインの歴史からシャトー・メルシャンが上田市丸子にワイナリーを作るにいたるまでのお話をお聞きしました。その土地土地にあった美味しさを追求し、日本人の心を反映した製造を行っていることが分かりました。(HK)
 *今回から、SA(スチューデント・アシスタント)が講義の様子を紹介します。

グループワークでまとめた疑問点を小林氏に問う学生

小林氏による解説に聞き入る学生たち

第4回10月24日「上田探検隊~上田ってどんなまち? 今昔を俯瞰/まちの魅力を探る」(前川クラス)

上田探検隊のねらいを説明する前川道博先生(企業情報学部)

【講師】前川 道博 教授(企業情報学部)
<ねらい>
・自分の目線でまちなかを見聞し、その可視化をする。
・まちの魅力、まちの課題を言語化する。
<学習内容>
 地域には自然・地理・歴史・産業などさまざまな観点で捉えられる事物の多様性・重層性があります。地域を「知る」。そして「理解」する。さらには地域資源の「価値づけ」をして地域づくりなどに活かしていく。こうした地域学習の手始めとして、何をおいてもまずは「まち」を「知る」ことが大切です。
 第4回(前川クラス)は次回(第5・6回)のフィールドワーク「上田探検隊」実施に向けて、上田市の変遷を知り、探検隊(まちあるき)のTipsを解説しました。「あれ何だろう?」と思ったらスマホで撮る! 理解は後からついてきます。まちに触れる。感じる。捉える。データで持ち帰る。古い地図と今を見比べることも理解を深めます。紙のマップもよいけれども、スマホからその都度、手軽に参照できるマップも活用しよう。
 学生50人が上田のまちなかを見聞し、一人5つの対象を出し合うと250もの対象が上田マップにいきなりマッピングできます。それはいわゆる観光マップとは異なり、学生一人一人が自分の目線で捉えた「学生が見たまちの姿」を可視化することになります。いったい上田のまちがどんな見え方をするのか、これはやってみなければわかりません。皆で出し合うことで見えてきます。

上田のまちをデジタルな情報空間にマッピングして可視化する

探検エリアをグループごとに割り振り、探検エリアを事前調査

上田探検隊 「信州デジタルコモンズ/参加型アーカイブ」を使って、マッピング

 上田探検隊では、「信州デジタルコモンズ/参加型アーカイブ」という仕掛けを使い、ネット上のマップに上田のまちの対象をマッピングします。一人では気づかなかったことも他者の目線が混在し刺激しあうことで気づきやすくなります。
 上田探検隊は4人程度の小グループに分かれて実施します。授業の後半は全部で12グループに分かれ、7エリアのいずれかを分担して、どのようなエリアなのか、何があるのかなどを調べ、次回の探検隊に臨むことにしました。

上田探検隊のTipsを解説 あれ何だろう?と思ったら撮る!

まちの姿を古い地図(1928年の上田市街図)と重ねて捉える見方を解説

上田探検隊のグループに分かれてアイスブレーク、ネットでも調べる

各グループの計画をグループウェアに投稿、みんなで情報共有

第3回10月10日 信州上田と学び続ける力「上田自由大学と地域の青年たち」 (市民開放授業)

【講 師】安田 常雄氏(国立歴史博物館名誉教授 長野大学客員教授 神奈川大学非文字資料研究センター客員研究員)
【講 師】長島 伸一氏(長野大学名誉教授)
 前回に続いて市民開放授業でしたので、一般市民12人、学内からは相川ゼミ11名が聴講しました。
 第3回は、安田常雄先生、長島伸一先生、おふたりによる対談形式の講義でした。
 冒頭、長島先生から、「上田自由大学の伝統と長野大学 -大学が目指すべき学びの特徴-」と題したスライドを用いて、上田自由大学の概要や受講生の授業評価・自己評価などについて、紹介、解説がありました。このスライドを受ける形で、学生向けに、安田先生・長島先生、両者のディスカッションが展開される内容でした。

スライドをもとに、長島先生(右)の問いに答える安田先生(左)

左から、安田常雄先生、長島伸一先生

学生の感想 「社会は自己に内在する」

 「社会は自己に内在する」(上田自由大学の受講者の一人、石井泉(のちの上田市長)の発言)
 社会は、普通は自己の外部にあると考えられているが、石井氏は、逆だ、自分の内部に社会が存在するのだと、常識とは全く異なる指摘をしました。
 今回の講義で紹介されたこの一言に、多くの受講生が深い感銘や多くの示唆を得たようです。受講生は1年生。これからの大学生活で学ぶことの意味や目的を考える機会をいただくことができました。
【学生の感想】
・私も自分の中にたくさんの人がいると感じる時はありますが、それが自分の知識にかかわっているとは考えていませんでした。これからは、自分の中にいる人をもう一度振り返って、そこから学びにつなげていけるようにしたいと思っています。
・学びに対する自分の中の考え方が変わった。
・自由大学の生徒は私よりも学問に対する向上心がとても高いと感じました。学ぶとは自分のなかに講義で受けた内容を還元していき、そこに疑問を持ち、気の合う友達とコミュニケーションを取ることで自分の知識の向上につとめることができるのだろうと改めて感じました。
・衝撃というと言い過ぎだが、そのくらい衝撃の講義だった。大学での過ごし方を改めたいと思う。
・教養科目の大切さについて知ることができた。
・ナゼ?を突き詰めるためのバックグランドの知識を養うことが大学の真の役割なのだと分かりました。上田自由大学は当時を生きる人のナゼ?を探求する非常に重要な機関として機能していて、その流れを長野大学も受け継いでいることを誇りに思いました。

第2回10月3日「信州上田概論 下」 「地域学の学び方~知識基盤社会における地域学習」(市民開放授業) 

第2回は、市民開放授業でした。
最前列で聴講する市民の方々の姿が見られました。

【前 半】「信州上田概論 下」
【講 師】市川 正夫 教授(環境ツーリズム学部)
前回の講義を踏まえて、今回は上田の優位性に関する講義でした。「信州の鎌倉」と呼ばれ、鎌倉時代の国宝や国の重要文化財の社寺等が点在する国内有数の文化都市としての上田に焦点を絞った内容でした。

【後半】「地域学の学び方~知識基盤社会における地域学習」
【講 師】前川 道博 教授(企業情報学部)
「地域学」とは「知る→理解する→価値づけする」をキーワードに、地域を自分主体で学ぶこと。学んだ成果を皆で共有し合う「デジタルコモンズ」の考え方と手法に関する講義でした。

第1回9月26日 「信州上田概論 上」

【講 師】市川 正夫 教授(環境ツーリズム学部)
【テーマ】日本一 長野一 不思議 何故から上田を見てみよう
1.地誌編、2.気候編、3.地形編、4.歴史編、5.産業編の各テーマ毎に上田を概観した後、これらの観点から「上田の№1・Only1」上田の優位性がどんなところにあるのかを学びました。上田市は長野県第三位の都市、県内では最も地震の危険性が低いといわれているそうです。
【ここにズーム】「地域学」とは何か?
講義冒頭に、先行研究の定義や分類を整理した上で、「市川にとっての地域学とは」と題して、地域学を学ぶきっかけ、独自の地域学の形成、地域学の目的・目標など、当事者発信の「地域学」を提示されました。

授業の概要

地元企業や行政、地域の講師との交流を通じて多角的な現実に触れ、学生のみずみずしい感性で自ら課題を捉え、グループワークを通して解決策をプレゼンテーションするワークショップや演習をおこなう、アクティブな学習プロセスを重視した講座。

講師陣

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