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教育・研究

教職を目指す学生が戦争体験から平和の尊さについて学びました

【2022.3.16】
 令和4年3月13日(日)上田市役所本庁舎5階大会議場において、上田市市民まちづくり推進部人権男女共生課主催の令和3年度平和祈念事業が開催されました。今年度のテーマは「戦前の教育を通して見つめなおす平和~戦地へ赴かれた方の帰還後の生き方から~」を掲げ、第一部清水立義氏(元食料配給公団職員)の講演、第二部フリージャーナリストの内山二郎氏による旗揚げアンケート方式ディスカッションが行われ、一般市民や高校生に本学教職課程履修学生5名が参加しました。
 上田市では、人権尊重のまちづくりを推進し、戦争のない社会の実現につなげるべく、平成29年から平和祈念事業を行っています。本年度もその一環として、次世代に戦争の悲惨さを伝え平和の尊さを引き継いでいくため、戦前の教育を受けて特攻隊員として出征した上田市在住の清水立義氏(95)の体験談を生の声で拝聴できる貴重な機会となりました。後半は、清水氏のお話をうけて、「戦前の教育を見つめなおす平和」について内山二郎氏によるトークセッションが行われました。
 清水さんからは、「自分の部隊名も知らされず、任務のみ伝えられた。敵の上陸に備え、神奈川県二宮の海岸で毎日塹壕ほりが続いた。その時、B29や敵戦闘機が頭上を通過し機銃掃射も浴びた。日本の勝利を信じ死ぬことは何とも思わなかった。国のために命を捧げようとすることが当たり前だった。」最後に「全てを奪い去るのが戦争です。絶対に戦争はしてはいけない。国の将来を大変心配しています。若い世代にしっかり眼を見開いて二度と戦争を繰り返さないことを願っています。」と語られました。
 内山さんからは、「戦禍の中での犠牲者は生活者であり、子どもや女性、農民である。また、かつて日本は中国や南方へ侵略した。被害者としての視点のみではなく、戦争の当事者(加害者側)としての視点からも考える必要がある。現地の人々の犠牲を強いる加害者にもなることを忘れてはならないのではないか。」と締めくくられた。
 参会者からは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻と重ねて考え合わせたご意見が多く出され、戦争の理不尽さや戦前の教育の果たした役割、そして当たり前の日常の尊さを問い直す機会となりました。

当日参加した学生の皆さんからの声を掲載します

社会福祉学部2年 
 戦争中に行われていた日本の偏った教育政策によって、当時の子ども達は間違った自明性を持ってしまった。このことから、メディア教育や独裁者を生まないようにするための教育、戦争を起こさない代表者を生む(選挙に行くこと等)教育等、現代の教育政策や内容を改めて見直し、次世代を生きる子ども達のためにも必要となる教育を考えていく必要があると考えました。
環境ツーリズム学部2年
 清水さんのお話やトークセッションを通して、戦争の悲惨さを知り、平和がいかに尊いものであるかを実感しました。今後は、戦争を自分ごとの問題として捉え、どのように平和な社会を築いていくかを考えていきたいと思います。                                                              社会福祉学部3年
 連日、ロシアによるウクライナ侵攻についてメディアを通して知り、「戦争」を身近に感じていたなかで、今回の講演を拝聴させて頂き、改めて戦争の悲惨さについて考えることができました。「戦争を二度と繰り返してはならない」という先人からのメッセージを、今を生きる一人の人間として、皆に伝えていきたいと強く感じました。                                                                  社会福祉学部2年   
 戦争に実際赴かれた方の話を聞き、教育が及ぼす影響というのは大きいものだと感じた。そして、戦争は現在自分が生きている時代からの視点だけではなく、当時の方の視点を持って考えて行くべき問題だと感じました。
社会福祉学部3年
この経験を通して、戦争体験を後世に残すことの重要性を感じました。また、戦争の経験だけでなく、戦後混乱期や戦後復興期の記録や記憶も、鮮明に残っている間に体験談を収集する必要があるのではないかと思いました。

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