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高橋大輔 教授

髙橋大輔 教授

環境ツーリズム学部
高橋大輔 教授
担当講義:生態学、自然再生論 他


地域社会の基盤である自然環境との保全と活用方法を考える

世界的な課題である淡水生態系の悪化

 社会を構築する文化や産業、制度など全てのものは、自然環境をベースに成り立っています。よって、これからの地域社会の持続的な発展を考える上で、自然環境をいかに保全しつつ活用していくのかがとても重要です。
 その一方で、世界的にも日本においても川や湖沼など淡水生態系は悪化の一途をたどっています。これはさまざまなモノが水の移動を介して集まりやすいという地勢的な特性に加え、生態系に無配慮な河川改修や、外来種の侵入、私たちの水環境への関心の希薄化などが悪化の原因として挙げられます。持続可能な地域社会を作る上で、私たちの暮らしを支える水環境の保全と再生は急務と言えます。

淡水環境を対象とした進化生態学

学生たちと水生生物の調査をする高橋教授

▲学生たちと水生生物の調査をする高橋教授

 水環境を保全し活かしていくためには、地域の淡水生態系がどのような理屈で成り立っているのかを、まずは理解する必要があります。高橋教授の研究分野である進化生態学は、生物が同種や異種、そして周辺の環境とどのような関わりをもって暮らしているのかを、生物進化の観点から明らかにする学問です。
 魚類を含めた水生生物の生態研究は、河川ため池の生態系を保全・再生するための具体的な対策の立案に役立ちます。また、これらの生態学的知見は、将来、地域を担う子どもたちの自然環境に対する興味・関心を育てる「環境教育プログラム」の開発にも寄与しています。

淡水域からのさまざまな恵み(生態系サービス)の利用方法

 生態系が人の暮らしにもたらしてくれる自然の恵みのことを「生態系サービス」と呼びます。高橋教授のゼミナールでは、長野県内の河川や湖沼における生態系サービスの現状や伝統的な利用方法について研究しています。ゼミ生個々の研究テーマは多様です。例えば、カジカやマダラヤンマの生息場所利用、源流域に生息するイワナの食性の季節変化、地域のため池に侵入した外来種の生態と利活用など、ゼミ生は自分自身が興味を持つ生物やテーマを設定し、地域の方と協力しながら研究を進めています。「学生たちの視点はユニークで、気づかされることも多い」と話す高橋教授。若い世代が、その柔軟な発想で地域の淡水域における生態系サービスを持続的に利用するための具体的な方策を考えることで、豊かな地域社会を築くことにつながると期待しています。

高橋大輔教授からのメッセージ

 身近な水生生物を対象とした研究がメインなのですが、丁寧に調査を続けることで、思いもよらない発見をすることがたびたびあります。これらの発見はそれ自体がおもしろいものですし、その多くは、私たちがまだまだ不得手な「自然環境との健全なつきあいかた」を考える上でのヒントを与えてくれます。