グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム  > 受験生の方へ  > 地域×研究 |長野大学 研究紹介|  > 社会福祉学部  > 上鹿渡和宏教授  地域社会と連携して子どもにとって最善の社会的養護システムを構築する

上鹿渡和宏教授 
地域社会と連携して子どもにとって最善の社会的養護システムを構築する

社会福祉学部 上鹿渡和宏 教授/博士(福祉社会学)
【担当講義】 児童精神医学 精神疾患とその治療(精神医学)他


子どもに真に必要とされる社会的養護

 さまざまな理由によって、生まれた親の下で暮らせない子どもを社会全体で育むことを社会的養護といいます。社会的養護には大きく分けて施設養護と家庭養護(里親養育等)の二つがあり、全国で約80%、長野県では約90%の子どもが施設で暮らしています。しかし、先進国では家庭養護の割合が高多く、英国や米国については70~80%の子どもが施設養護ではなく家庭養護の下にあります。
 2016年に児童福祉法が改正され、日本でも(特に乳幼児については)家庭養護を原則とすることが国によって明示されました。今後は家庭養護を実現するシステムにどのように移行していくか、子どもに真に必要とされる施設養護と家庭養護を準備できるよう、社会がどのように変化していくかが重要な課題といえます。

子どもにとって最善のシステム

 上鹿渡教授は、日本の社会的養護システムを子どもの最善の利益を保障するシステムへと再構築するため、児童精神医学と福祉社会学の観点から実践と研究に取り組み続けています。
 2016年からは乳児院、市、県の協働プロジェクトを計画し、その実践展開も始まりました。また、実践の評価を施策に反映させるために、他の研究チームと実証的研究も計画しています。さらに児童福祉法改正後に立ち上げられた国のの検討委員会の構成員として今後の施策やガイドラインの検討にも関わっています。このように実践展開と調査研究、施策策定の三つの歯車をかみ合わせながら同時に進めることで、子どもの最善の利益を保障するシステム再構築が実現できると考えています。

社会的養護を地域社会全体で考える

 家庭養護を原則とする取り組みは、地域社会への働きかけを前提としており、地域社会にも地域で子どもを養育するための変化が求められています。さらには、子どもにとっての最善は施設養護でも里親養育でもなく、実家族の下での安全安心安全な生活の継続です。上鹿渡教授は子どもにとっての最善の利益を保障するために、地域が連携して予防的対応や家族再統合といった家庭支援に取り組み、また、里親養育など家庭養護の促進にも積極的に取組むことを期待しています。

上鹿渡教授からのメッセージ

 私が担当する児童精神医学の授業や専門ゼミでは児童精神医学の知識を子どもの最善の利益保障にどう結びつけるか、個別対応からシステム再構築まで含めた具体的事例をもとに学びます。また、学生自身にも何ができるか一緒に考えてもらいたいと思っています。一番困っている人の抱える問題を、自分で学び身につけた専門知識をもとに自分のこととして感じ、考えることを一緒に続けていきましょう。