障害のある学生への支援の取りくみ
障害のある学生への配慮から生まれるバリアフリーキャンパス
障害のある学生への支援の概要
基本姿勢
1. 長野大学での学生生活を通して、社会に出た後に自分の目標に向かって自立した生活を送ることにチャレンジする人間を育成する。
2. 共に学ぶ学生を思いやり、不自由や困難を感じている人に対して、ごく自然に声を掛け、助け合う意識が全学生・教職員に浸透することを目指す。
長野大学の施設や支援体制は開学当初から整備されていたものではなく、多くの障害のある卒業生や在学生の声が反映され、実現してきたものです。本学には多くの障害のある学生が在籍してきましたが、障害の内容は様々です。また、共に学ぶ健常の学生や教職員も同じキャンパスで生活しています。それらの長野大学を構成する人々と大学組織が協調し合い、各々にとって適切な支援体制を実践することで、課題を一つずつ解決していく支援が、長野大学での障害学生支援に対する考え方です。また、様々な理由から物理的バリアフリーを実現できていない部分もありますが、それを補い支えているのは障害のある学生と健常の学生や教職員との助け合いです。こういった40年余の歴史の中で培われてきた心のバリアフリーの風土も大きな特徴です。これからも学生の意見を大切により良い支援体制を整えていきます。
障害のことを伝え、知ることが第一歩

障害のある学生との懇談会
様々な人や組織のコミュニケーションを活発にすることが長野大学での障害学生支援の前提です。そのために次のような取り組みを行っています。
・入学前アンケート
入学予定者に対して、事前アンケートを実施し、適切な支援の把握と検討を行っています。場合によっては、ご本人やご家族、出身校の先生に直接お話をお聞きしています。
・障害のある学生との懇談会(年2回)
障害のある学生と教職員、支援学生などが集まり、大学全体として望ましい支援を行うための意見交換を行っています。
・アドバイザーによる個別面接
全学生に配置されているアドバイザー教員により、年1回の定期個別面談と必要に応じた随時面談を実施し、障害のある学生個々に対する支援の状況を確認しています。
支援の内容
支援のあり方は学生個々によって変わりますが、障害種別には主に次のような支援を行っています。
○共通
・「障害のある学生との懇談会」開催による全体的な状況把握、意見交換
・アドバイザー(担任)教員による個別相談、状況の把握
・JOIN プロジェクト(詳しくは下記をご覧ください)
○肢体不自由
・個人ロッカーの貸出
・要望に応じた各種施設改修
・ポータルサイトや携帯電話のメール機能による連絡サポート
・障害の程度に応じて定期試験での受験方法を配慮(時間延長・別室受験など)
○聴覚障害
・ノートテイクによる情報保障(全科目には配置できていません。また、一部科目では、手話通訳支援も実施しています。)
・ビデオ教材の文字起こし
・入学式・卒業式などの学校行事でのPCテイクによる字幕表示
○視覚障害
・個人ロッカーの貸出
・支援機器の設置(点字プリンタ、読み上げソフト、立体コピー機など)
・障害の程度に応じて定期試験での受験方法を配慮(時間延長・別室受験など)
※授業を担当する全教員に障害のある学生への配慮を文書で依頼しています。
※上記の他にも個々の障害の内容に応じて対応をしています。

車いすトイレ・段差解消昇降機

点字プレート・点字ブロック
Pick Up!! : 「JOINプロジェクト」

JOINプロジェクト・講義後はポータルサイトで講義内容が配信されます
2005年に始まった長野大学と日本IBMとの協力によるプロジェクト。授業時に音声認識技術を利用し教員の音声を文字情報に変換し、字幕データとして聴覚障害のある学生へリアルタイムに提示します。さらに字幕データ上で発生してしまった同音異義語などの誤変換を、授業後に学生サポーターによって適切な文字情報に修正します。修正作業の後、文字情報は授業中に教員が表示したパワーポイントと同期され、復習用eラーニング・コンテンツとして、ポータルサイト上で学生に向けて配信されます。聴覚に障害のある学生のみならず、筆記が困難な肢体不自由や視覚に障害のある学生、授業を欠席した学生に対して、授業の自習や復習を支援するコンテンツとしても活用されています。(日本IBMとの共同のプロジェクトは2006年に終了しています。)
障害学生支援に関わる設置科目
聴覚や視覚などに障害のある方々のコミュニケーションを支援するための専門的な方法を学ぶ「情報保障技術」や、障害のある学生への支援活動への参加を奨励する「ボランティア活動」などの科目を設置しています。
「情報保障技術A(点字・朗読法)」

視覚障害とは何かを学ぶことからはじめ、点訳の技術と知識を身につける科目。音訳指導、パソコン点訳、情報機器開発についても取り上げています。
※社会福祉学部のみの開講科目です。
「情報保障技術B(要約筆記)」

「パソコンノートテイク」の知識と技術習得を中心に情報コミュニケーション支援について学び、聴覚に障害のある人の地域生活及び関連する福祉制度等についての理解を深めます。
「情報保障技術C(手話)」

聴覚・言語障害者の日常生活におけるバリアやコミュニケーションのあり方・大切さを学びながら、入門レベルの手話単語を学び、基本的な会話表現を習得します。
※社会福祉学部のみの開講科目です。
「コミュニティ活動」
通常の講義形式の科目ではなく、学内外での受講者の主体的・積極的なボランティア活動を奨励し、「今、自分に何ができるか」を具体的に実践する科目です。4 コースが設けられており、その内の1つに学内での障害のある学生への支援が設定されています。
※社会福祉学部のみの開講科目です。
障害者特別入試制度
聴覚や視覚、身体の障害が理由となり、進学をあきらめることのないように、障害のある方に限定した入試特別枠を設けています。大学の施設・設備やサポート体制は充実していますが、必ずしも障害のある学生一人ひとりに対応したものではありません。そのため受験希望者は、大学から事前説明を受け、学ぶ意志や学内の環境を相互に確認した後に受験となります。
障害のある学生対応のアパート
上田学生下宿組合の協力により、障害の状況に応じて、立地や施設面を配慮されたアパートを紹介して頂けます。詳しくはこちら。
障害者スポーツ

フロアホッケー(2005スペシャルオリンピックス冬季世界大会)
フロアホッケーは、アイスホッケーに似た6名1チームの団体競技です。ドーナツ型のフェルト製パックをスティックで運び、相手ゴールに入れて得点を競います。アイスホッケーのような身体接触が禁止されていることから、障害の有無や年齢、性別に関わらず楽しめるユニバーサルスポーツです。日本でも長野県で開催されたスペシャルオリンピックス冬季世界大会を期に脚光を集めています。
このようなユニバーサルスポーツだからこそ、長野大学では体育の実技科目として開講します(平成18年度後期より)。さらに、すでに開講しているフットサルやバスケットボールなどの実技科目についても、障害者と健常者が共に楽しめるように、ルールや競技内容を理解する科目へと進化する予定です。
スペシャルオリンピックスが開発した競技であるフロアホッケーの日本連盟には、嶋田力夫学長が顧問として就任しています。今後も、障害者と健常者が共に楽しめるスポーツのさらなる発展・育成に取り組んでいきたいと考えています。
フロアホッケー(2005スペシャルオリンピックス冬季世界大会)














